osa2's memo

自分の記憶のために・・・。

[雑感] 格安スマホ市場で生き残っているシャープから思うこと。

最近乗り換えもしたので、MVNO各社のサイトをちょいちょい見てまわっている。

iPhoneはちょっと置いておくとして、Android系端末はもう、海外品一色である(もちろん販売にあたり国内で技適を通している製品)。ASUSのZenfone、Huaweiの最新はnova、ちょっと前はP10シリーズ、ほんとに安いところでAlcate PIXI 4.0(4インチの意味)、たまにHTCやMotorola(といってもMotorolaブランド製品の製造・サポートは中国のLenovoである)。Alcatelはフランスだが製造拠点は私は知らない。

というわけで国内格安Android端末市場は、ほぼ、中国・台湾(ここではあくまでも地域として両者をあげている)製品。

その中でMVNO各社が残している純国産ブランド、それは各社のトップページでは、シャープだけである。今はAQUOS sense (lite)などがZenfone, Huawei, SHARPの順で並んでいる。若い方々はお金もないしどれも大差ないだろうと見抜いているが、御年輩の方々は格安=安かろう悪かろう・・という印象もなくはないであろう。

実際には、厳密には劣る部分はあるのだが、特に御年輩の方々の日常利用において、大キャリアと格安キャリアではネットワークも個々の端末も、機能・性能での大きな差はない。もちろん高いものを買うか安いのを買うかで違うのは当然である。しかしおそらく、3大キャリアからなかなかMVNOに顧客が流れないのはこのあたりの漠とした不安感というか不信感というか、何か心もとない感情を抱くのだろう。そこにAQUOS、である。

MVNOとしては仕入れは海外スマホの方がおそらくかなり有利と思われるが、SHARPがあることで乗り換え顧客が安心感を抱くのであろう。そのために人気上位3製品の中の「常に3番目」にSHARP製品が表示されるのである。「見たこともないメーカーで不安なあなた様には!」というわけである。もちろん、SHARPもこのことを理解し、あるいはいまとなっては意図的に、3大キャリアとMVNOで製品の販売戦略は分けているのでは?と推測はできる。

総務省は格安スマホ市場の成長を、モバイル市場全般の価格を下げる圧力として大変に期待しているようで、かつてインターネットサービスの価格破壊を成し遂げたSoftBankの系列にあたるY!モバイル同様に、楽天モバイルにも期待をしていることをかなりはっきり示したニュースもあったりする。しかしその格安業界でも、こと格安端末となると純国産は、シャープ以外ほとんど登場しないのである。

3大キャリアは、iPhone、Galaxy、Xperiaにラインナップを絞りつつある。これらはブランディングに成功した、高級機種である。メーカーはキャリアと初めから高値で交渉をできるので、製造コストに余裕を持たせられる。さらに高機能・高性能を追求できる。

3大キャリアの顧客は「思考停止」した顧客が大半。なぜならガラケーでよかったのである。それをいきなりだだっ広いスクリーンにズラズラとアイコン並べられても、パソコンと同じで何をどうしていいか、ワカラナイ。よって思考停止。今のキャリアで、勧められるがまま。

iPhoneはカスタマイズの余地が少ないことと、AndroidのようにサプライヤーによってまるでUIが異なるということがない。電話とLINE、せいぜいFB+インスタ、Twitterさえできればいい人にはiPhoneをデフォで使ってもらうのが、キャリアとユーザーの「お互いの平和」にはちょうどいいのである(ま、Android端末でもキャリアがランチャー入れたりしますけどね)。

他方、Android界隈はというと、Galaxy S9のCMを観ていても、「それ、いらねーだろ」というハイレベル・素敵な機能が満載である(夜景が綺麗に撮れるのはいいですね)。

XperiaはもともとがSony Ericssonなので、常にグローバルモデルとして製品が開発され、国内はその1市場、1出荷先である(日本企業がグローバル企業にならんとするならば本来はこうすべきである、という稀なるお手本である)。もともとの海外市場でのタフな戦いを生き抜きながら、SONYならではのデザインや内部モジュールへのこだわりをも両立して、シンプルながら非常に高品質な製品を生み続けてきたことが、顧客に「定番の高級ブランド」として支持されている要因であろう。

iPhoneは当初はイメージ先行ではあったが、ここに来て「安心な端末」としての地位を確立しつつある。Android端末がサプライヤーサードパーティー)ごとに製品戦略を描けるメリットがあった反面、個々のサプライヤー・製品の保守・サポートにばらつきが出てしまった。一方のiPhone, iPadなどのApple製品はハード仕様からOSまで(実際の製造者はともかく)Appleが中央集権的にコントロールしている。昨年のWPA2の規格仕様不良についても、Apple配下の機種と、Android連合体の対応には天と地ほどの差があった(もちろん、Appleの方が全体としては遥かに的確な対処を為し得た)。

という訳で、いまの市場のシェアだけをみれば3大キャリア・MVNOとも椅子取りゲームは終わったかに見えるが、日本の製造業の強みはかつてのガラパゴス戦略?であり、利益優先主義よりも顧客優先の品質重視主義であった。シャープは加えてAQUOSブランドで顧客へのリーチが強かったために、いまMVNO各社で採用されていると思うのである。

ここまでで雑感の内容は本来は終わりなのだが、もう少し(笑)

MVNOは低価格戦略がベースにあるため、安い端末を海外から調達せざるを得ない。そうなるとMVNOでの主役はiPhoneではなく、さまざまなサードパーティーAndroid端末である(それでも他国より異常に多いiPhoneユーザーを取り込みたくて、iPhoneを並べるのである)。

日本のメーカーは概ね製造コストが高く、AndroidであってもなかなかMVNOに売り込める価格(≒原価)を実現できていない。しかしMVNOにしてみれば、もっと国産機種も並べて、サポートにも安心感を付帯して、新規顧客(=3大キャリアからの乗り換え)を獲得したいであろう。

唐突ではあるが、もし、東アジア・東南アジア諸国・地域で、Android端末に関する統一ルールがあったらどうなるか。主に製造品質と、サポート品質であるが、これらを域内で定義・共有すると、Android端末の機能レベルやサポートポリシーが明確になり、顧客への大きな安心感となるであろう。

また、iPhoneと違い、Androidは廉価な端末から高度な端末までサプライヤーが自由に開発できる。このため、機能水準にはグレードを設けつつ必須要件を定義することで、サプライヤー各社はどのグレードに注力するか、また同一グレード内での差別化や、下位グレードでの徹底的なコストダウンを図る、など個社ごとに戦略を立てやすくなる。顧客の側もメーカーにこだわらず、「グレード」というブランディングで商品を横並びに見ることができる。日本のメーカーは域内に「高級感」を謳ってハイグレード製品を集中的に提供すればよく、中国・韓国も上位グレードからミッドレンジまでをカバーできるだろう。中韓の強みは下位グレードも展開できるメーカーが山ほどいることである。

またサポート品質については域内でグレードにかかわらず、標準化をするのが望ましいと思われる。Androidでは最新バージョンの2つ前のメジャーバージョンまでが常に保守(アップデータ配信)の対象となり、新しいメジャーバージョンが発表されたら、3つ前のバージョンはその1年後にサポート終了となる(1年後までに移行してね、という意味)、というようなルールである。具体的な年数等は参加国・地域の事情で決めることになるが、今はこういうルールの土台すらないのがAndroidの脆いところである。

ま、GoogleもそろそろAndroidは飽きてきただろうから、いまさらAndroidについてあれこれ手間暇かけるのもなんですけどね(笑)

でもAOSPをしゃぶり尽くして、広域圏でのレギュレーションを整備すると、日本のサプライヤーGoogleに縛られずにもっと色んな場面で存在感を出していけると思うのですがね。どうなんでしょ?